3日で京劇役者になろう! |
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これまで数多くのワークショップを実施してきた李墨先生と張春祥が 好評にお応えして、千歳烏山で京劇ワークショップを開催いたします。 3日の講習を通して実際の舞台で演じられる京劇の一節を完成させてみようとおもいます。 5月公演の演目『安天会』を先取りして習ってみましょう!! ☆好評のうちに終了いたしました☆ <京劇ワークショップ1日目の模様> <京劇ワークショップ2日目の模様> <京劇ワークショップ3日目の模様> <京劇発表会の模様> <李墨先生のコメント 「古典の力」> <李墨先生と張春祥> ☆衣装、メイクつき発表会あり☆
↓発表会の模様(クリックで拡大します)↓ |
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古典の力 |
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3月12日より14日まで、三日間をかけて張春祥氏(新潮劇院主催)とともに京劇ワークショップを行いました。演技術の一般、または紋切り型の演劇史などを教えることではなく、具体的な演目に加えて演劇史に即した講義は、主催者である春祥氏と筆者が長く暖めていた企画でありました。 世阿弥の「秘すれば花」(『風姿花伝』)という言葉があるように、元来古典と呼ばれる演劇には、芸をある種の秘密として捉える考え方がありました。この秘密主義は近現代文明が未だに到来しない古代・近世において演劇の魅力・生命力を成す部分でもありました。 一方、近現代以後は目まぐるしい社会状況の変化によって、古典演劇が秘密にしていた部分は観客にとって神秘的なもの、奥ゆかしいものではなく、分かりにくいものへと変化します。それによって、古典と現代との間に乖離が生じてきます。 このたびのワークショップは京劇の古典演目を実際に学んでいただくことによって、中国の代表的な古典演劇である京劇の内側に秘められている魅力・古典の力をじかに感じていただくことを趣旨としています。 これまで、新潮劇院主催の春祥氏は長年にわたって、日本人の弟子に京劇の様々な技法、約束事を伝授してきた実績があり、外国における京劇の啓蒙を努めてきました。春祥氏が培われたこれらの礎を受け、五月公演に関連するワークショップを開催し、古典演目の白眉となる『安天会』の「南天門」の一場を受講生の皆さんと三日間にかけて稽古し、実演並みの形まで完成させました。わずか数分間の場面ではありますが、短い場面の中に様式的な演技、歌と振りが入れ混ぜた演技、セリフのやり取りなど、数百年、いく世代の名優が心血を打ち込んだ演技が秘められています。 日ごろ春祥氏の啓蒙活動の功を奏して、最終日の衣装付けた通し稽古は緊張感と高揚感、そして達成感が開催会場に漂い、受講生の演技からはいずれも充実なものを感じました。三日間を通して講師陣と受講者双方が古典に秘められた「花」(魅力)を再認識したのでありました。 |