「さわかみグループを知ってもらおう会」にて京劇上演
当団体が寄付金にてご協力いただいている「公益財団法人 お金をまわそう基金」も参画している「さわかみグループ」のイベントにて京劇を上演しました。演目は名優・張桂琴による優雅な唱と舞いが見所の「天女散花」。そして、南部快斗・小林孝徳主演・京劇教室メンバーによるオール日本人キャストの「三岔口(サンチャコウ)」を初披露(「三岔口」についてはYoutubeにて動画配信しています)。上演前レクチャーは張烏梅。
イベント情報
さわかみグループを知ってもらおう会
イベント概要
音楽、伝統文化、スポーツ、ボランティア。さわかみグループ各社の活動や応援している団体の取り組みを楽しく紹介するイベントです。日時
2021年3月20日(土) 11:00 入場開始 ~ 17:00※京劇の上演は13:00~13:30
会場
ベルサール高田馬場 B2階(東京都新宿区)参加費
無料 ※要事前申込出演
張桂琴、南部快斗(隕石のかけら)、小林孝徳、西山雅志、納田梨央[研修生]レクチャー
張烏梅演出
張春祥主催
株式会社さわかみホールディングス共催
(公財)さわかみオペラ芸術振興財団、(公財)お金をまわそう基金、(一財)さわかみ財団、(株)サクラカゴ協力
(公社)難病の子どもとその家族へ夢を、(公財)山本能楽堂、(一財)日本京劇振興協会、(一財)アスリートセーブジャパン(ASJ)詳細および、お申し込み
株式会社さわかみホールディングスのサイト演目情報
天女散花(てんにょさんか)
仏教の経典「維摩経(ゆいまきょう)」を元にした演目で、天女が天界より舞い降り、花を撒いて下界を清めます。かつての女形の名優「梅蘭芳」の代表作のひとつでもあります。
長袖を使った演舞が特徴的で、俳優は袖の振り方や「圓場(ユァンチャン)」という京劇独特の足はこびなどを駆使して、天女が優雅に空を舞う様子を表現します。
また、劇中で歌われる唱は経文が元になっており、中国人が聞いても難解な内容になっています。これは、意味よりも言葉の響きによって仏教的な雰囲気作り出す、という意図があります。
三岔口(サンチャコウ)
歴史小説「楊家将演義」の一節。武将・任堂恵は流刑中の豪傑・焦賛を暗殺者(賄賂を受け取った護送役人)の手から守るため、彼らの後を追っています。一方、三叉路に立つ宿屋の主人・劉利華も焦賛を暗殺者の手から匿いました。任堂恵が劉利華の宿に着くと、お互いを暗殺者ではないかと疑いはじめ、暗闇での戦いが始まります。
登場する様式など
1.任堂恵の登場~走辺(ゾウビェン)
道を急ぐ様子を表す舞踊様式。任堂恵らしい精悍なキャラクタを表現します。
2.劉利華の登場~扑灯蛾(プートング)
ラップ。飄々として身軽な劉利華のキャラクタ表現します。
3.舞台設定
二人が登場する場面は宿屋。最初は宿の外にいて、敷居をまたぐしぐさで部屋を出入りする様子を表現しています。本来は部屋に机・椅子がありますが、今回のバージョンでは省略しています。
4.部屋への侵入
ドアをこじ開けたりする様子は全て俳優のパントマイムで表現します。
5.立ち回り
任堂恵が明かりを消し、あたりは暗くなります。「暗闇の中で立ち回る」という設定なので、舞台は明るくても俳優たちはお互いがよく見えていないように演技して立ち回ります。劉の妻が明かりを持ってきて、お互いの様子が初めてわかります。
※より詳しく知りたい方は、明治大学教授 加藤徹のサイト「京劇城」もご覧ください。
https://www.isc.meiji.ac.jp/~katotoru/KGZsck.html