ロゴ新潮劇院・一般財団法人 日本京劇振興協会

千歳台福祉園での慰問京劇上演(2021.03.24)

千歳台福祉園での慰問京劇上演
トップ > イベント・公演 > 千歳台福祉園での慰問京劇上演(2021.03.24)

千歳台福祉園での慰問京劇上演

重度の知的障害を持った方が日中過ごす生活介護事業所「千歳台福祉園」を慰問し、京劇を上演しました。演目は研修生竹口美鈴による「覇王別姫・剣舞」世田谷こども京劇団野口友椰李伯強による「三岔口(さんちゃこう)」でした。COVID-19感染予防対策のため、入替制の連続2ステージ頑張りました!。上演前レクチャーは張烏梅

イベント情報

日時
2021年3月24日(水) 14:00~15:00(入替制・2ステージ)
会場
千歳台福祉園(東京都世田谷区)
対象
施設利用者
出演
竹口美鈴[研修生]、野口友椰・李伯強[世田谷こども京劇団]
レクチャー
張烏梅
演出
張春祥
助成
(公財)お金をまわそう基金
京劇 覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)
京劇 覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)

演目情報

覇王別姫・剣舞(はおうべっき・けんぶ)

京劇 覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)
京劇 覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)

「覇王別姫」はかつての女形の名優「梅蘭芳」のために創られた京劇を代表する名演目です。中華の覇権を争った「項羽と劉邦」の物語より『四面楚歌(しめんそか)』の故事でも有名な項羽と后・虞姫の別れの場面を描いたものでチェン・カイコー監督の映画「さらばわが愛、覇王別姫」でもモチーフとして用いられ、一躍有名となりました。今回は劇中のクライマックス直前で演じられる、失意の項羽を慰めるために舞う虞姫の剣舞の場面を披露しました。

三岔口(サンチャコウ)

京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)

歴史小説「楊家将演義」の一節。武将・任堂恵は流刑中の豪傑・焦賛を暗殺者(賄賂を受け取った護送役人)の手から守るため、彼らの後を追っています。一方、三叉路に立つ宿屋の主人・劉利華も焦賛を暗殺者の手から匿いました。任堂恵が劉利華の宿に着くと、お互いを暗殺者ではないかと疑いはじめ、暗闇での戦いが始まります。「暗闇の中で立ち回る」という設定なので、舞台は明るくても俳優たちはお互いがよく見えていないように演技して立ち回るのが特徴です。

※より詳しく知りたい方は、明治大学教授 加藤徹のサイト「京劇城」もご覧ください。
https://www.isc.meiji.ac.jp/~katotoru/KGZsck.html

養護施設等への慰問京劇上演の意義

世田谷区を拠点に京劇普及活動を行ってきた当協会が、近隣地域にも貢献すべく障害者施設への慰問を始めた頃、複数の施設長から「こういった施設では動きのある芸術を鑑賞する機会がほとんどない」というお話を伺いました。その言葉をきっかけに「少人数でも上演可能」「大道具などの設営が不要」「ノンバーバルな演劇」という京劇の特異性が、広い会場を持たない施設において、障害の有無や年代などに関係なく楽しんでいただくためにはとても有効であることに気づきました。実際に上演をしていて京劇の鮮やかな衣装の色や大きな動き、楽しい音などに反応する方は多いです。

殊にCOVID-19感染対策予防が徹底されなければならない現状況においては施設利用者が外部メンバーや外国芸術文化と触れ合える機会は少なくなっています。日本を拠点に外国伝統芸能の普及・振興活動する我々がこのような活動を推進することは、国内外の芸術団体を刺激し、福祉分野における「誰もが等しく文化芸術を享受する権利」への大きな一助になると自負しています。

PHOTO(クリックで拡大)

京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、楽師:張春祥)
京劇 三岔口(劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
京劇 三岔口(任堂惠:野口友椰、劉利華:李伯強)
覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)
覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)
覇王別姫・剣舞(虞姫:竹口美鈴)
千歳台福祉園慰問 集合写真
あああああ
ページのトップへ戻る