新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴うイベント延期等
イベント実施状況について
COVID-19感染拡大防止の情況を鑑みまして、下記のように決定いたしました。- [東京]シンポジウム…中止
- [東京]本公演…予定通り7/10(土)19:00~なかのZEROにて実施
- [大阪]無料ワークショップ…8/29(日)14:00~大阪市立総合生涯学習センターにて実施
- [大阪]本公演…9/18(土) 16:30~クレオ大阪東にて実施
実施内容の変更について
出演予定であった盧思、チャンチンホイが体調の問題により降板となり、上演構成は下記に変更となりました。- 上演前レクチャー(明治大学教授・加藤徹)
- 秦香蓮(しんこうれん)
- 対談・張君秋について(明治大学教授・加藤徹・盧思)
- 状元媒(じょうげんばい)
その他
- 劇場公演におけるCOVID-19感染防止対策を掲載しました。(2021.04.06)
これまで数ある京劇演目を遍く日本に紹介してきた新潮劇院では、名優・張君秋生誕100周年記念年となる2020年の節目として、張君秋京劇芸術研究会協力の元『張派』の代表演目を上演致する予定でしたがCOVID-19の影響により、年をまたいでの2021年に企画実施。東京・大阪の2都市にて公演を開催致します。
公演情報
張君秋 生誕100周年記念京劇公演
東京公演
日時
2021年7月10日(土)開場 18:30 / 開演 19:00
会場
なかのZERO小ホール (東京都中野区)チケット
一般:5,500円中野区民:4,500円
学生:2,000円
出演
張桂琴、劉姸、程孫耘、石山雄太、侯偉、董健欣、劉東風、精進一輝、張飛鳳、竹口美鈴、貴船惠子、納田梨央、大島陸、南部快斗、小林孝徳、西山雅志、琴井麗文、野口友椰、李伯強、張春祥上演前レクチャー
加藤徹(明治大学教授)[対談]張君秋について
盧思、加藤徹(明治大学教授)スタッフ等
司会:張烏梅照明:山口洸
音響:長柄篤弘(StageOffice)
演出:張春祥
企画・制作:梅木俊治
後援
中国大使館文化部、中国文化センター、中野区、中野区国際交流協会助成
芸術文化振興基金助成事業その他
全席指定・字幕付大阪公演
日時
2021年9月18日(土)開場 16:00 / 開演 16:30
会場
クレオ大阪東・ホール(大阪市城東区)チケット
一般:4,500円学生:2,000円
出演
張桂琴、劉姸、程孫耘、石山雄太、侯偉、劉東風、精進一輝、張飛鳳、竹口美鈴、貴船惠子、納田梨央、大島陸、南部快斗、小林孝徳、西山雅志、野口友椰、李伯強、張春祥、他上演前レクチャー
加藤徹(明治大学教授)[対談]張君秋について
盧思、加藤徹(明治大学教授)スタッフ等
司会:張烏梅演出:張春祥
企画・制作:梅木俊治
後援
中国大使館文化部、大阪府、大阪市、中国文化センター助成
芸術文化振興基金助成事業その他
全席指定・字幕付企画概要
1930年代に活躍した京劇の女形・張君秋は『四小名旦(傑出した4人の女形)』にも数えられる名優。中国において彼の流派『張派』は京劇を代表する俳優・梅蘭芳に次いで主流となっているものの、日本では『張派』の演目が披露されたことはありません。奇しくも在日京劇団・新潮劇院創立メンバーとして日本で活躍する在日京劇俳優・盧思が張君秋の孫であり、彼女を迎えて張君秋の演技の特徴と代表名演目のご紹介を東京・大阪の2箇所で実施致します。
[2021.06.08追記]体調の問題により盧思は演目には出演できなくなり、明治大学教授・加藤徹先生との対談にて登壇とさせていただきます。
はじめて京劇を鑑賞される方はもちろんのこと、これまで京劇に親しんできた方々にも更に京劇の奥深さを知ってもらう契機とするとともに、中国の名優をリスペクトすることでCOVID-19の影響が続く中での日中文化振興に貢献致します。
張君秋(張派)の特徴
張君秋は1920年北京生まれ。「嬌(愛嬌)媚(チャーミング)脆(澄む)水(明るい)」の特徴を持つ天性の声を備え、穏やかながら華麗なオーラのある女形でした。その歌声は「甜润清新(甘く潤い)」「高低随意(高い声と低い声を使いわけ)」「舒展自如(伸び縮みも自在)」と評されました。
張君秋は伝統を守りながらも新しさを追求し、強さと柔らかさをうまく融合することで、新しい優雅な明るい歌い方を生み出しました。ここには、かつての「四大名旦(四人の名女形)」である梅派の華麗なオーラ、尚派の強さ,程派の軽やかさ,荀派の優雅さの全てが集約されています。更には古典である雑劇や昆曲といった地方劇の良い部分も取り込んで「張派」として確立します。
現在も張派の俳優たちは全国に多数おり、張君秋の代表作である京劇演目は、今では張派の歌唱方法での演出が主流となって、人気演目として今でもよく上演されます。生誕100周年となる2020年には師弟・家族による記念公演が中国で盛大に開催されました。
演目情報
新作の唱を創るにあたり、張君秋は呼吸を重視する歌唱法を用い、リズムを調整しながら声の高低・重軽の使い分けを完璧に自由に操って「豪華な人物であれば穏やかに」「伝統的な人物であれば重さと落ち着きを重視」というようにキャラクタに合わせた歌唱をしました。『唱は人物の内面を表に伝える手段である』という原則に基づいています。本公演ではこのことが堪能できる3つの演目をご紹介します。
状元媒(じょうげんばい)
中国の歴史小説「楊家将演義」の一節。美貌の姫・柴眉美(さいびみ)を敵の手から救出した忠臣の子孫・楊延昭(ようえんしょう)は婚姻の約束を交わすも、救出の手柄を別の将軍に取られてしまい、婚姻が解消されそうになる。見事に二人が結ばれるまでの物語。 今回は柴眉美と楊延昭が出会う場面を上演致します。
秦香蓮(しんこうれん)
科挙を受ける夫を都へと送り出した秦香蓮(しんこうれん)は、数年立っても音沙汰がないので娘を連れて都へと赴く。都に着くと夫が科挙に合格して偉い役職についていることを知る。良家との縁談を進めている夫は秦香蓮を認知せず追い出し、韓琪(かんき)に始末を依頼する。事情を知らず暗殺にやってきた韓琪は秦香蓮よりいきさつを聞くと彼女に同情して自害。秦香蓮はこの事態に怒り、正義の判官・包拯に訴えると、包拯は権力者を恐れず夫を死刑に処す。 今回は秦香蓮と韓琪の場面を上演致します。
上演前レクチャー
演目上演演前に演目の特徴や見所などを、日本における京劇研究の第一人者である加藤徹先生にレクチャーしていただきます。
加藤徹(かとうとおる)
明治大学教授。1963年、東京生まれ。2002年『京劇』でサントリー学芸賞受賞。主著に「京劇」「梅蘭芳 世界を虜にした男」「絵でよむ漢文」など。
■ホームページ [京劇城]
関連イベント情報
「はじめての京劇」ワークショップ[大阪]
公演に先立ち「京劇を観るのは初めて!」という方向けに日本人京劇俳優・張烏梅が京劇の歴史や様式についてわかりやすく解説します。