覇王別姫~能楽と京劇 日中ユネスコ無形文化遺産の融合~
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴うイベント情報
- 劇場公演におけるCOVID-19感染防止対策を掲載しました。(2022.01.24)
「能楽」と「京劇」 アジア伝統芸能融合の集大成
![2020年10月18日(土)銕仙会能楽研究所 本舞台[写真:大久保利香明]](images/image02.jpg)
ユネスコ無形文化遺産に登録されているアジア伝統芸能「能楽」と「京劇」。その相反する性質をあえて融合させることで新たなアジア伝統芸術を創造するプロジェクトの第4回。
![2020年10月18日(土)銕仙会能楽研究所 本舞台[写真:大久保利香明]](images/image03.jpg)
2015年より京劇俳優・張春祥と能楽師・西村高夫が継続してきた創作活動の集大成となります。

虞姫役には刀馬旦(ドウマダン:歌唱と立ち回りを兼ねる女役)の名優、劉妍を新たに迎え、前回の上演で大好評をいただいた能楽堂上演の形式に生伴奏を取り入れてお届け致します。
イベント情報
覇王別姫~能楽と京劇 日中ユネスコ無形文化遺産の融合~
日時
2022年2月26日(土)開場 12:30 / 開演 13:00 / 終演予定 15:00
※全席指定
会場
梅若能楽学院会館・能楽堂出演
張春祥、西村高夫、劉妍伴奏等
<鼓師>邱 雪痕 <京胡>李 穎 <京二胡・小銅鑼>金 虹 <哨吶・大銅鑼>銭 騰浩 <笛>成田 寛人 <大鼓>佃 良太郎 <小鼓>森 貴史 <太鼓>小寺 真佐人 <地謡>清水 寛二 長谷川 晴彦 青木 健一 <後見>鵜沢 久スタッフ等
照明:山口洸(株)シアタークリエイション字幕:安藤弘人
協力:銕仙会
能楽監修・指導:西村高夫
演出:張春祥
企画・制作:梅木俊治
チケット
正面席 8,000円(※中野区民 7,000円)脇・中正面席 6,000円(※中野区民 5,000円)
学生 3,000円(脇・中正面席のみ)
助成
独立行政法人日本芸術文化振興会後援
中国大使館 文化部

企画概要

日本の伝統芸能「能楽」と中国の伝統芸能「京劇」。
どちらもユネスコ無形文化遺産に登録されたアジア伝統芸ながら、かたや能面をつけ、ゆったりと神秘的な「幽玄」の様相を見せる『静』。
かたや派手な衣装と化粧で、銅鑼が鳴り響く中激しく立ち回る『動』。
その相反する性質をあえて融合させることで、新たなアジア伝統芸術を創造するプロジェクトです。
演目は能楽と京劇の双方に存在する「項羽と虞姫」の物語を題材とした新編となります。これまでにホールと能舞台にて、それぞれに適したスタイルを追求し、照明効果を使った神秘的な舞台を創造しました。4回目となる今回はプロジェクト初となる生伴奏を取り入れての上演となります。
公演履歴
![2017年5月13日(土)成城ホール公演(項羽:張春祥/能虞姫:西村高夫/虞姫:張桂琴)[写真:井田裕明]](images/image05.jpg)
- 2020年10月18日 銕仙会能楽研修所 本舞台
令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加公演 - 2017年5月13日 成城ホール
- 2015年1月31日 テアトルフォンテ
平成26年度テアトルフォンテ・アズビル・アワード芸術文化活動支援制度対象事業
演目情報
京劇「覇王別姫」
![京劇「覇王別姫」(項羽:張春祥/虞姫:劉妍)[写真:井田裕明]](images/image04.jpg)
「覇王別姫」は、かつての女形の名優「梅蘭芳」のために創られた京劇を代表する名演目です。中華の覇権を争った「項羽と劉邦」の物語より『四面楚歌(しめんそか)』の故事でも有名な項羽と后・虞姫の別れの場面を描いたものでチェン・カイコー監督の映画「さらばわが愛、覇王別姫」でもモチーフとして用いられ、一躍有名となりました。
能「項羽」

草刈り男が出会った老船頭は船賃として一本の花を所望します。実はこの老船頭は項羽の霊であり、花は項羽の后・虞氏の墓から咲き出たと言われる“虞美人草”。そのことを知った草刈り男が項羽を弔っていると、項羽と虞氏の亡霊が現れ、繰り返される最期の日の記憶を明かしはじめます。
上演前 映像レクチャー
本編上演前に日中伝統芸能様式の特徴や見所などを、日本における京劇研究の第一人者であり日本の伝統芸能にも造詣のある加藤徹先生によるビデオレクチャーで上演致します。
加藤徹(かとうとおる)

明治大学教授。1963年、東京生まれ。2002年『京劇』でサントリー学芸賞受賞。主著に「京劇」「梅蘭芳 世界を虜にした男」「絵でよむ漢文」など。
■ホームページ [京劇城]
過去公演でのアンケート抜粋
- 異なる迫力が同じ舞台の上で同居して、とても面白く感動しました。
- 能は初めてで理解できるか不安に思っていましたが、今回の観劇で親しみを持てました。
- 古めかしい日本語と京劇の台詞が不思議な融合を響かせていて、より一層魅力的な芝居でした。
- 日本独特の幽玄の世界に現れた項羽と虞姫はとても美しく、余計にはかなく見えました
- 能楽と京劇の融合がこれほど美しいとは想像できませんでした。
- 虞姫の舞が強く儚く美しくて涙が止まりませんでした。夢のようなひとときでした。